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所長挨拶

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今井所長の平成26年12月現在の活動情報となります。

【著書】(税抜・税込については出版社・書店にお問い合わせください)
①平成26年2月1日
『親鸞の伝承と史実-関東に伝わる聖人像』法蔵館 2160円
②平成26年4月5日
『五十六歳の親鸞・続―北条氏の家族の悲劇―』関東の親鸞シリーズ➉ 真宗文化センター 500円
③平成26年6月30日
『親鸞聖人の家族と絆』歴史を知り、親鸞を知る⑦ 自照社出版 800円
④平成26年9月6日
『五十六歳の親鸞・続々―一切経校合―』関東の親鸞シリーズ⑪ 真宗文化センター 500円
⑤平成26年10月20
『日本人のこころの言葉 一遍』創元社、1200+

近刊予定
①平成26年12月20
 『親鸞と歎異抄』歴史文化ライブラリー、吉川弘文館
②平成27年3
 『親鸞と門弟―関東の風土の中で。門弟の側から』真宗文化センター
③平成27年4
 『五十六歳の親鸞・又続―相模国への布教―』関東の親鸞シリーズ⑫、真宗文化センタ
④平成27年4
『日本研究の修士論文と博士論文の書き方―文学を中心に―』日本語・アラビア語対訳、国際交流基金カイロ日本文化センター
⑤平成27年中
『親鸞聖人の越後流罪の積極的意義―師教の恩致―』歴史を知り、親鸞を知る⑧、自照社出版

【論考】
①平成26年1月1日
 「真仏とお田植の歌」『学びの友』第42巻第5号、連載「親鸞聖人と門弟―関東の風土の中で―」第5回
②平成26年1月10日
 「善明と阿弥陀寺」『自照同人』第80号、連載「親鸞の家族ゆかりの寺々」第12回
③平成26年2月1日
 「入信と筑波権現」『学びの友』第42巻第6号、連載「親鸞聖人と門弟―関東の風土の中で―」第6回
④平成26年3月1日
 「高田の真仏と明星天子」『学びの友』第43巻第7号、連載「親鸞聖人と門弟―関東の風土の中で―」第7回
⑤平成26年3月10日
 「山伏弁円と板敷山に思う」『中央仏教学院紀要』第25号
⑥平成26年4月5日
「報仏寺とその周辺の地域―報仏寺報恩講に寄せて―」『親鸞の水脈』第15号 
⑦平成26年4月10日
 「善明と善徳寺」『自照同人』第81号、連載「親鸞の家族ゆかりの寺々」第13回
⑧平成26年4月1日
 「善念と桜川」『学びの友』第43巻第8号、連載「親鸞聖人と門弟―関東の風土の中で―」第8回
⑨平成26年5月1日
 「念信と見返りの桜」『学びの友』第43巻第9号、連載「親鸞聖人と門弟―関東の風土の中で―」第9回
⑩平成26年6月1日
 「順信と鹿島灘」『学びの友』第43巻第10号、連載「親鸞聖人と門弟―関東の風土の中で―」第10回
⑪平成26年6月10日
 「小黒女房と専敬寺」『自照同人』第82号、連載「親鸞の家族ゆかりの寺々」第14回
⑫平成26年7月1日
「親鸞と恵信尼の結婚」『歴史書通信』第214号
⑬平成26年7月1日
 「稲田の頼重」『学びの友』第43巻第11号、連載「親鸞聖人と門弟―関東の風土の中で―」第11回
⑭平成26年8月1日
 「箱根権現の神官」『学びの友』第43巻第12号、連載「親鸞聖人と門弟―関東の風土の中で―」第12回(最終回)
⑮平成26年8月10日
 「信蓮房と聖の窟」『自照同人』第83号、連載「親鸞の家族ゆかりの寺々」第15回
⑯平成26年9月6日
 「専修寺の説法印の阿弥陀如来立像」『親鸞の水脈』第16号

【講演録】
①平成26年1月1日
 「親鸞聖人の家族と絆」『中央仏教学院報』第24号
②平成26年4月
 「親鸞聖人の越後流罪―孤独の学びから、念仏布教へ―」『山口真宗教学』第25号
③平成26年9月1日
 「恵信尼は親鸞のよき相談相手」『さっぽろ東本願寺』第176号

~真宗文化センター設立にあたり~

 親鸞が新しい宗教的境地を開いてからすでに七百年以上が過ぎた。それから現代に至るまで、その宗教的境地は無数の人々に救いをもたらしてきた。親鸞のことばは、真宗門徒であると否とを問わず、各時代に生きる人々の心の糧となってきた。親鸞が指し示した方向は、あるいは文学としてあるいは絵画、彫刻、また建築などとしても、そして毎日の日常生活のなかにも伝えられている。それらは私たちの祖先と私たちがよって立つ貴重な文化そのものであるといえよう。親鸞のことばは、あたかも遠くの高い山の水源から地表を、あるいは地中を脈々と流れる水脈のように、私たちのもとに届いている。

 現代という社会のなかで私たちはどのように親鸞のことばを聞いたらよいか。親鸞が残したことばは代わるはずはないけれども、現代に住む私たちの社会環境は刻々と変わっていく。今日にはもう、昨日にはなかった社会的課題が生まれている。それをどう解決していったらいいのか。親鸞にあらたに聞きなおさなければならない。では親鸞は、その生きた時代に、どのような社会的課題にどのように対応しようとしたのか。親鸞の門徒たち、そのまた門弟たちはどうだったのか。それぞれが生きた時代と社会のなかで、どのように親鸞のことばを受けとめ、生きる工夫をしていたのか。それらを探ることは正しく親鸞のことばを聞くことにつながるであろう。

 親鸞は十代から二十代にかけて比叡山で修行した。その悩みの中で京都六角堂に参篭し、東山の法然のもとに弟子入りして専修念仏を学んだ。越後流罪を経て、四十二歳のときに東国に移り住み、六十歳のころまで信仰の境地を深め、かつ布教活動に励んだ。その後京都に帰って九十歳の天寿をまっとうした。

 私たちが注目したのは、まず、東国での約二十年の生活の間に親鸞は人々にどのように教えを説いたか、ということである。同時に、東国の人々はそれをどのように受けとめたのか。そして東国の人々はそれをどのように伝えていったのか。これらのことを振り返ることは、現代社会の切実な諸問題を解決することに直接間接に結びつくのではないであろうか。

 以上の考えのもとに、私たちは数年前に東国真宗研究所を設立した。そしてその活動の成果として『面授』(坂東・赤松・大網・今井編)を刊行し、機関誌『東国初期真宗研究』を発行した。何度かの調査研究も行った。

 このたび、さらに広く、対象を日本全国に広げ、私たちの生活の拠って立つ基盤としての真宗文化の調査研究を進めることとし、東国真宗研究所を発展的に解消して真宗文化センターを設立することにした。そしてその機関誌として『親鸞の水脈』を刊行する(年二回刊行予定)。それは繰り返せば、高い山から平野へ、地表を、また地中を清流が流れて行くように、親鸞のことばも数百年以上の昔から途絶えることなく私たちに流れ来たっている。そのことばにあらためて新鮮な気持ちで出会いたい、ということである。

 『親鸞の水脈』には、エッセイ、論文、史料紹介など、内容豊かに掲載していきたい。多くの方々の、いろいろなしがらみを超えた自由な立場での発言を期待したい。ただ内容はさまざまであっても、理想はあくまで高く持っていきたい。

 いずれまた、講演会や研究会など、多くの方々に集まって頂く機会も作りたいと計画している。

 私たちは、真宗文化センターの活動を通じて、現在と将来の社会のなかで意味ある役割を果たしていきたいと願っている。

今井 雅晴